アマプラでゲ謎が見られる様になるらしいですね。来月だっけか。
円盤も欲しいな。予約…出費…
円盤も欲しいな。予約…出費…
文系理系のSS会話
薬研と審神者の短い会話。
前サイトのアンケお礼だったので、こちらに
「大将、あんたは料理が下手なんだな」
「はい。お恥ずかしい話ですが、今まで勉学に励む日々でして。母からは料理も何も仕込まれていないのです。せいぜい裁縫と掃除くらいしか人並みに出来なくて」
「俺っちや歌仙、燭台切がいるから飯には困らねえだろ。どうして大将は今、料理を覚えようとしてんだ?」
「『皆さんに、私がいた時代の料理を食べさせたい』から」
「なるほど? それが建前なんだな。本音は」
「お礼をしたい方がいまして。私には、感情のままに歌を作り送ることも、茶を点てることも、いい品物を目利きする力もありません。料理なら、まずは身近に出来ることかと思いましてね」
「了解。ちなみに俺は聞いた話を3歩歩けば忘れちまう鶏みたいな野郎でな。ま、料理ならいくらでも教えてやるぜ」
「……。ふふ、そうですか。ありがとうございます、薬研君」
「ったく、その刀剣は幸せだな。大将にこんなに気にかけてもらえるなんて、あっ! 大丈夫か!」
「大丈夫です。包丁で少し指を、あっ、」
「まったく、大将ともお方が刃で傷を作るとはな」
「薬研君、くすぐった、……」
「ん、俺も少しくらい、いいだろ。役得ってやつさ」
「指先を舐めるよりは直ぐに消毒を……」
「唾液でもいいんじゃないか」
「唾でもつけて、ですか。逆に悪化する恐れもありますよ。ちょっとの切り傷なので大袈裟ですし。それに、何もあんなに執拗に舐めなくても良いのではないでしょうか?」
「はは、大将は恥ずかしいと饒舌になるんだろ。俺、知ってるぜ」
その後、口をきいてくれなくなったので、薬研藤四郎は慌てて弁解したのだった。からかいすぎも程ほどに、と胸に刻み付けて。
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薬研と審神者の短い会話。
前サイトのアンケお礼だったので、こちらに
「大将、あんたは料理が下手なんだな」
「はい。お恥ずかしい話ですが、今まで勉学に励む日々でして。母からは料理も何も仕込まれていないのです。せいぜい裁縫と掃除くらいしか人並みに出来なくて」
「俺っちや歌仙、燭台切がいるから飯には困らねえだろ。どうして大将は今、料理を覚えようとしてんだ?」
「『皆さんに、私がいた時代の料理を食べさせたい』から」
「なるほど? それが建前なんだな。本音は」
「お礼をしたい方がいまして。私には、感情のままに歌を作り送ることも、茶を点てることも、いい品物を目利きする力もありません。料理なら、まずは身近に出来ることかと思いましてね」
「了解。ちなみに俺は聞いた話を3歩歩けば忘れちまう鶏みたいな野郎でな。ま、料理ならいくらでも教えてやるぜ」
「……。ふふ、そうですか。ありがとうございます、薬研君」
「ったく、その刀剣は幸せだな。大将にこんなに気にかけてもらえるなんて、あっ! 大丈夫か!」
「大丈夫です。包丁で少し指を、あっ、」
「まったく、大将ともお方が刃で傷を作るとはな」
「薬研君、くすぐった、……」
「ん、俺も少しくらい、いいだろ。役得ってやつさ」
「指先を舐めるよりは直ぐに消毒を……」
「唾液でもいいんじゃないか」
「唾でもつけて、ですか。逆に悪化する恐れもありますよ。ちょっとの切り傷なので大袈裟ですし。それに、何もあんなに執拗に舐めなくても良いのではないでしょうか?」
「はは、大将は恥ずかしいと饒舌になるんだろ。俺、知ってるぜ」
その後、口をきいてくれなくなったので、薬研藤四郎は慌てて弁解したのだった。からかいすぎも程ほどに、と胸に刻み付けて。
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昔書いた青エクの夢小説『Addiction〜中毒症状〜』について
これ書いた当時、まだ単行本が6巻までしか出てなくてね…。
ピクシブに投稿しています。TVアニメが放映中なのでその記念に。
昔々。まだ単行本が6巻までしか出てなかった青エクの夢小説を書きました。当時、アマイモン推しの友達がいたので、彼女に捧げるために書きました。
印刷して渡したのはいい思い出です。(押し付けたともいう)
今の展開的に(というかあの4巻あたりとか)しえみと因縁が何かとあるアマイモンですが、「お嫁さんにしよう」のくだりがとても好きで、それで『Addiction』を書いたようなものでした。
もうちょっと原作が進んでいたら、また違った話を私も書いていたと思います。
タイトルは君に夢中だ、熱中してるという意味で中毒のaddictionをつけました。君中毒、でどうだろうかな、とネーミングセンスのない私はつけたのでした。懐かしいなあ…。
ちなみにですが、私の推しは藤本獅郎と勝呂です。神父、何故死んでしまったん…😭
そうそう、青エクで青森が出てきたのは驚きでした。モデルの十和田湖、ホントに綺麗だよ。一度は行ってみるといいよ。
あと、ホントに余談ですが、『Addiction』と繋がってる話で『Crazy about you~私と悪魔の素敵な日常~』を書いてました。未完ですが。『Addiction』のメフィストが逆トリしてきた話ですね。こちら未完ですが支部に投稿してきました。
https://www.pixiv.net/novel/series/11620...
逆トリ…pkmn剣盾で書いてるあたり癖が変わってないんよね畳む
これ書いた当時、まだ単行本が6巻までしか出てなくてね…。
ピクシブに投稿しています。TVアニメが放映中なのでその記念に。
昔々。まだ単行本が6巻までしか出てなかった青エクの夢小説を書きました。当時、アマイモン推しの友達がいたので、彼女に捧げるために書きました。
印刷して渡したのはいい思い出です。(押し付けたともいう)
今の展開的に(というかあの4巻あたりとか)しえみと因縁が何かとあるアマイモンですが、「お嫁さんにしよう」のくだりがとても好きで、それで『Addiction』を書いたようなものでした。
もうちょっと原作が進んでいたら、また違った話を私も書いていたと思います。
タイトルは君に夢中だ、熱中してるという意味で中毒のaddictionをつけました。君中毒、でどうだろうかな、とネーミングセンスのない私はつけたのでした。懐かしいなあ…。
ちなみにですが、私の推しは藤本獅郎と勝呂です。神父、何故死んでしまったん…😭
そうそう、青エクで青森が出てきたのは驚きでした。モデルの十和田湖、ホントに綺麗だよ。一度は行ってみるといいよ。
あと、ホントに余談ですが、『Addiction』と繋がってる話で『Crazy about you~私と悪魔の素敵な日常~』を書いてました。未完ですが。『Addiction』のメフィストが逆トリしてきた話ですね。こちら未完ですが支部に投稿してきました。
https://www.pixiv.net/novel/series/11620...
逆トリ…pkmn剣盾で書いてるあたり癖が変わってないんよね畳む
ヒロアカの世界だと、ヒーローは公務員らしいですが(1巻で公的職務に定められるとあった)、
副業も認められているそうで?(グッズ販売とかCM出演とか、人気者だったら色々ありそうだよな)
きっと確定申告やらないと後が怖そうだなあとか、なんとなくそんな理由で「そういえばそんな人だった②」書いてしまった
そっか、ヒーロー公務員かあ-。
副業も認められているそうで?(グッズ販売とかCM出演とか、人気者だったら色々ありそうだよな)
きっと確定申告やらないと後が怖そうだなあとか、なんとなくそんな理由で「そういえばそんな人だった②」書いてしまった
そっか、ヒーロー公務員かあ-。
文系理系タイトル
タイトルつけるの苦手なんですが、その壱とかだけだと私が手直ししたいときに見返すの大変だわ…って理由で付け直しました。
読んでない人にはなんのこっちゃな話ですが、
「恋は熟れていた」と「愛と言うには若すぎた」は歌仙と冷徹の対比のつもりでつけました。
タイトルつけるの苦手なんですが、その壱とかだけだと私が手直ししたいときに見返すの大変だわ…って理由で付け直しました。
読んでない人にはなんのこっちゃな話ですが、
「恋は熟れていた」と「愛と言うには若すぎた」は歌仙と冷徹の対比のつもりでつけました。
とある男審神者の独白④
#男審神者の独白
「明日、月1の『集金』だぞ。分かってるよなあ、千畳敷」
すれ違い様、そんな脅しをかけられた。律は小さな声で「はい」と返事をして、足早に教室へ戻る。トイレから戻ってきたのに、再び行きたくなってしまった。
(集金。集金、かあ……。小遣いで何とかなる額だけど、そのうち値上げとか言って高くなるんだろうな)
初め1万円1枚だった「集金」は、今や6枚に膨れ上がっていた。学年が上がる頃にはどのくらいになっているだろうか? 親から貰う月の小遣いでは賄えない額になるとしたら? 親に頼めば追加でくれるだろうが、毎月そんなことをしたら怪しがられるに違いない。
冷や汗が止まらない。
(親には知られたくない……。中学の二の舞はごめんだ)
律の担任は面倒になることを避けているのか、いじめを黙認していた。
いじめを知られたくない律にとっては、それはそれで都合がいいのだが。やはり、精神的にも肉体的にも参ってきていた。
(今、唯一の救いは、氷城さんくらいだ)
教室に戻ってきた律は、深い溜め息を吐き出して席に着いた。昼休みのため、生徒はあまり残っていない。いるのは教室の隅っこで読書中の男子生徒と、机に突っ伏して寝ている女子生徒と、それから――
(氷城さん! ……が何でスクールカーストの上位にいそうなクラスメイトに囲まれているんだ?)
律の斜め前の席にいる氷城は、クラスでも目立つ存在である男女数人のグループに囲まれ、何かを話している。一昔前の言い方をすれば「陽キャ」であろうか。
律は氷城の背中しか見えないので、今彼女がどんな顔をして陽キャグループと会話をしているのか窺い知ることは出来ない。声の調子からして、いつも通りの淡々とした調子で対応しているようだ。
律は誰も見ていないはずなのに「聞いてませんよ」といった体を装って、読書用の端末を取り出した。一人ぼっちにとって、読書は最高の暇つぶし。いじめられっ子の律にはマストアイテムなのだった。
陽キャグループの声は大きかったので、聞き耳を立てるほどでもなかった。
「てかさ、氷城さんも大変じゃない? あの豚に付きまとわれてさ」
「……? 豚とは」
「いやいやいや! とぼけなくたっていいよ! あいつだよあいつ! このクラスで豚みたいな奴ってあいつしかいないじゃん!」
「千畳敷だよ、千畳敷!」
律の心臓が大きく跳ねた。途端、また冷や汗が出てくる。
――どうやら、話題は律についてのようだ。
「学級委員長だもんねえ、氷城さん」
「なー。大変だよなあ、先生に仲良くしてくれって頼まれたんでしょ?」
ドキンドキン。
律は呼吸が荒くなっていくのを感じていた。
彼らは律が教室に戻ってきているのに気付いていないようだった。まあ、仮に気付いていたとしてもこの話を止めはしなかっただろう。
陽キャたちは無邪気に残酷に、律の心を削っていく。
鉋をかけているように、削っていく。
削られた心の残骸は、きっと誰も顧みない。
(そうなのか。やっぱり、誰かに頼まれて僕と接してくれてたのか?)
自分が一方的に話しかけている自覚はあった。
それでも氷城は差別せずに普通にしていてくれたから、嬉しかったのだ。
「ね、実際どうなの?」
「メーワクしてんじゃない?」
「ウチら、助けてあげるよ」
「そーそー。あのデブ懲らしめよっか」
笑い声が酷く不快だ。
これが地獄でないのならば、何が地獄だというのだろう。
氷城が「迷惑だ」と言ってしまえば、いよいよ律は立ち直れない。
(僕は……。僕は、普通を望んじゃいけないんだ……)
手が震える。
涙が出そうになる。
早くここを出なければ。
「――何か勘違いなされているのでは」
それは、氷城の声だった。
今まで沈黙を保っていた彼女の声だった。
冬の厳しい寒さのように冷たい。
少女特有のソプラノが耳朶を打つ。
「私は、先生に頼まれたわけではないですし、ましてや迷惑だと思ったこともありません」
淡々と、淡々と。
事務的な口調を崩さない。
「どうでもいいです・・・・・・・・」
教室は水を打ったように静まり返っていた。
「……は?」
それは誰が呟いたのか。
陽キャたちは皆、呆気にとられていた。
それもそうだろう。「実はそうなんだよ」「迷惑しているんだ」。そんな言葉が出てくるに違いないと思っていたのだから。
まさか、「どうでもいい」なんて返事がくるとは思ってもみなかったのだ。
「どうでもいいです。千畳敷くんが私に話しかけてこうようがなかろうが。どうでもいいです。彼は、ただのクラスメイトです」
感情が読み取れない声音で、氷城は答える。
「ただ、私は彼と話すのは嫌ではないので。嫌になれば遠ざけます。あなたたちに何かしてもらわなくても結構です」
そもそも、
「そもそも、何故『千畳敷くんと話すのは嫌だ』という前提でお話をされているのでしょうか。理解に苦しむのですが」
ここで、氷城がこてんと首を傾げた。
「いや、だって、」
「あいつ、いじめられてるじゃん」
陽キャたちが口々にそう言うものの、
「だから何だと言うのです?」
理解に苦しむ。言外にそんな意味を含んでいる。
「それこそどうでもいい・・・・・・です。私は彼がいじめられていようと、そうでなかろうと、態度を崩すことはありません」
だって、そこに興味はないのだから。
「さすがに根っからの悪人――そうですね。何か犯罪に手を染めているのであれば、私は千畳敷くんと関わり合いになりませんが、彼はごく普通の男の子ですよ。少なくとも、いじめられていい人ではないと思います」
ここ数週間話をしているが、何も変わったところはない。
「……というより、彼、いじめられているんですか。初耳です」
(え……、知らなかったの?)
律をはじめ、教室にいた全員が抱いた感想であった。畳む
#男審神者の独白
「明日、月1の『集金』だぞ。分かってるよなあ、千畳敷」
すれ違い様、そんな脅しをかけられた。律は小さな声で「はい」と返事をして、足早に教室へ戻る。トイレから戻ってきたのに、再び行きたくなってしまった。
(集金。集金、かあ……。小遣いで何とかなる額だけど、そのうち値上げとか言って高くなるんだろうな)
初め1万円1枚だった「集金」は、今や6枚に膨れ上がっていた。学年が上がる頃にはどのくらいになっているだろうか? 親から貰う月の小遣いでは賄えない額になるとしたら? 親に頼めば追加でくれるだろうが、毎月そんなことをしたら怪しがられるに違いない。
冷や汗が止まらない。
(親には知られたくない……。中学の二の舞はごめんだ)
律の担任は面倒になることを避けているのか、いじめを黙認していた。
いじめを知られたくない律にとっては、それはそれで都合がいいのだが。やはり、精神的にも肉体的にも参ってきていた。
(今、唯一の救いは、氷城さんくらいだ)
教室に戻ってきた律は、深い溜め息を吐き出して席に着いた。昼休みのため、生徒はあまり残っていない。いるのは教室の隅っこで読書中の男子生徒と、机に突っ伏して寝ている女子生徒と、それから――
(氷城さん! ……が何でスクールカーストの上位にいそうなクラスメイトに囲まれているんだ?)
律の斜め前の席にいる氷城は、クラスでも目立つ存在である男女数人のグループに囲まれ、何かを話している。一昔前の言い方をすれば「陽キャ」であろうか。
律は氷城の背中しか見えないので、今彼女がどんな顔をして陽キャグループと会話をしているのか窺い知ることは出来ない。声の調子からして、いつも通りの淡々とした調子で対応しているようだ。
律は誰も見ていないはずなのに「聞いてませんよ」といった体を装って、読書用の端末を取り出した。一人ぼっちにとって、読書は最高の暇つぶし。いじめられっ子の律にはマストアイテムなのだった。
陽キャグループの声は大きかったので、聞き耳を立てるほどでもなかった。
「てかさ、氷城さんも大変じゃない? あの豚に付きまとわれてさ」
「……? 豚とは」
「いやいやいや! とぼけなくたっていいよ! あいつだよあいつ! このクラスで豚みたいな奴ってあいつしかいないじゃん!」
「千畳敷だよ、千畳敷!」
律の心臓が大きく跳ねた。途端、また冷や汗が出てくる。
――どうやら、話題は律についてのようだ。
「学級委員長だもんねえ、氷城さん」
「なー。大変だよなあ、先生に仲良くしてくれって頼まれたんでしょ?」
ドキンドキン。
律は呼吸が荒くなっていくのを感じていた。
彼らは律が教室に戻ってきているのに気付いていないようだった。まあ、仮に気付いていたとしてもこの話を止めはしなかっただろう。
陽キャたちは無邪気に残酷に、律の心を削っていく。
鉋をかけているように、削っていく。
削られた心の残骸は、きっと誰も顧みない。
(そうなのか。やっぱり、誰かに頼まれて僕と接してくれてたのか?)
自分が一方的に話しかけている自覚はあった。
それでも氷城は差別せずに普通にしていてくれたから、嬉しかったのだ。
「ね、実際どうなの?」
「メーワクしてんじゃない?」
「ウチら、助けてあげるよ」
「そーそー。あのデブ懲らしめよっか」
笑い声が酷く不快だ。
これが地獄でないのならば、何が地獄だというのだろう。
氷城が「迷惑だ」と言ってしまえば、いよいよ律は立ち直れない。
(僕は……。僕は、普通を望んじゃいけないんだ……)
手が震える。
涙が出そうになる。
早くここを出なければ。
「――何か勘違いなされているのでは」
それは、氷城の声だった。
今まで沈黙を保っていた彼女の声だった。
冬の厳しい寒さのように冷たい。
少女特有のソプラノが耳朶を打つ。
「私は、先生に頼まれたわけではないですし、ましてや迷惑だと思ったこともありません」
淡々と、淡々と。
事務的な口調を崩さない。
「どうでもいいです・・・・・・・・」
教室は水を打ったように静まり返っていた。
「……は?」
それは誰が呟いたのか。
陽キャたちは皆、呆気にとられていた。
それもそうだろう。「実はそうなんだよ」「迷惑しているんだ」。そんな言葉が出てくるに違いないと思っていたのだから。
まさか、「どうでもいい」なんて返事がくるとは思ってもみなかったのだ。
「どうでもいいです。千畳敷くんが私に話しかけてこうようがなかろうが。どうでもいいです。彼は、ただのクラスメイトです」
感情が読み取れない声音で、氷城は答える。
「ただ、私は彼と話すのは嫌ではないので。嫌になれば遠ざけます。あなたたちに何かしてもらわなくても結構です」
そもそも、
「そもそも、何故『千畳敷くんと話すのは嫌だ』という前提でお話をされているのでしょうか。理解に苦しむのですが」
ここで、氷城がこてんと首を傾げた。
「いや、だって、」
「あいつ、いじめられてるじゃん」
陽キャたちが口々にそう言うものの、
「だから何だと言うのです?」
理解に苦しむ。言外にそんな意味を含んでいる。
「それこそどうでもいい・・・・・・です。私は彼がいじめられていようと、そうでなかろうと、態度を崩すことはありません」
だって、そこに興味はないのだから。
「さすがに根っからの悪人――そうですね。何か犯罪に手を染めているのであれば、私は千畳敷くんと関わり合いになりませんが、彼はごく普通の男の子ですよ。少なくとも、いじめられていい人ではないと思います」
ここ数週間話をしているが、何も変わったところはない。
「……というより、彼、いじめられているんですか。初耳です」
(え……、知らなかったの?)
律をはじめ、教室にいた全員が抱いた感想であった。畳む
pkmnのSSを追加しました。アオキとダンデです